ブックタイトル公益財団法人 日本高等教育評価機構 10周年誌

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概要

公益財団法人 日本高等教育評価機構 10周年誌

第5 章 明日に向けて座談会「認証評価とJIHEE の10 年後のために」079ぞれの大学にとって飛躍の機会にすることができればという条件が付きますけれども。そのためにこちらの機構でもより良い評価、より適切で、何よりも温かい評価ですよね、対話型の評価を続けてほしいと願っております。佐藤 2021年は私の学校ができて100 年なんですね。人口が減っていくことも考えて、国際化を一層促進しなければいけない。長期目標として、2021年に学生の25%は外国人にするとしています。この時期そういう意味では学校そのものも変わってくると思っております。その中で国際化された日本の教育状況の中できちんと評価できる評価者の育成は機構にとっての課題でもあると思っております。瀧澤 チャーター方式とアクレディテーション方式というのがあり、日本では何が信頼されやすいかというとチャーター方式なんですね。政府の設置基準という法令があり、それに従う。そういうのが日本人は好きなんだと思うんですね。自主的に相互に評価をしましょうと言ってもなじんでこない。そもそも難しかったんだと思いますが、その難しいものにあえて挑戦したのだから、その方向はもう揺らがない方がいいと思います。認証評価を生かしていくうえで一番大事なのは、大学コミュニティーとしての自主性をどう確立し機能させるかということを真剣に考えていくこと。アクレディテーション方式を根付かせるというのは歴史も何もないわけですね。大学の自主性というのは、大学の勝手ではなくて努力のいるものだという自覚を持つことが一番大事だと感じております。福井 一つは人口動態。また、10 年後オリンピックが終わった後の日本の経済状態で随分変わってくるんではないかなということと、これから急激に人口が減っていく中で大学がどうなるかということだと思います。少なくとも、評価にかける気持ちはあっても、手間とか負担というのを第一に考えないと評価は続かないと思いますね。国際化と、それから建学の精神や個性によって日本で生まれた大学だということの矛盾がないようにしないと、どちらかの橋が壊れていくこともあります。あまり一度に全てというのではなく、ある意味でもう少しこまめな評価を、細かく分けて、大学が内容なり基準なりを選択する、あるいは、評価機構が前回を参考に基準を指定するなどの形が一番良いのではないかと思います。相良 今日は長時間、どうもありがとうございました。出席者プロフィール内田伸子(うちだ のぶこ)氏 学校法人十文字学園理事・十文字学園女子大学特任教授、お茶の水女子大学名誉教授。当機構では、大学評価判定委員会委員(平成17(2005)~現在)。ほかに、国立大学、私立大学の外部評価員として評価に携わる。佐藤東洋士(さとう とよし)氏学校法人桜美林学園理事長・桜美林大学総長。当機構では、大学評価判定委員会委員(平成17(2005) から副委員長、平成23(2011)から委員長)、企画運営会議委員(平成26(2014 ) 設置)、評価チーム団長(6回)、理事(平成16(2004) ~現在)。ほかに、大学基準協会理事・副会長、大学評価・学位授与機構 認証評価委員会副委員長、日本私立大学協会副会長。瀧澤博三(たきざわ ひろみつ)氏日本私立大学協会附置私学高等教育研究所主幹。当機構では、大学評価判定委員会委員(平成17(2005)~現在)、評価システム改善検討委員会委員長(平成18(2006) ~現在)、短期大学評価判定委員会委員長(平成21(2009) ~現在)、ファッション・ビジネス系専門職大学院評価判定委員会委員長(平成22(2010) ~平成24(2012))など。評価チーム団長(6 回)、評議員(平成16(2004)~平成24(2012))。福井直敬(ふくい なおたか)氏学校法人武蔵野音楽学園理事長、武蔵野音楽大学学長。当機構では、大学評価判定委員会委員(平成17(2005)~現在)、評価チーム団長(3回)、評議員(平成16(2004) ~現在)。ほかに、大学基準協会評議員、日本私立大学協会副会長。相良憲昭(さがら のりあき) ※司会公益財団法人日本高等教育評価機構副理事長、企画運営会議主査(平成26(2014)設置)、ファッション・ビジネス系専門職大学院評価判定委員会委員(平成26(2014) 就任)、評価チーム団長(6回)。桐蔭横浜大学法学部特任教授、前京都ノートルダム女子大学学長。