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日本高等教育評価機構だより

令和5(2023)年10月11日分掲載

教育の質保証と学修成果の可視化の具体事例 評価充実協議会報告から

日本高等教育評価機構(以下、「当機構」)は、認証評価に関する大学相互の共通認識を深め協力体制を構築し、認証評価制度の充実を目指すとともに、教育の質の維持向上への啓発を目的として、毎年度「評価充実協議会」を開催している。令和5年度は、去る7月11日に東京のアルカディア市ヶ谷を会場として対面とオンラインでのライブ配信の併用により開催した。

プログラムは、基調講演、当機構の活動状況報告と2つの事例発表で構成され、基調講演と当機構の活動状況報告については、令和5年7月12日発行の本紙において、その詳細が報告されているので割愛し、本稿では、2つの事例発表のうち特に内部質保証の中核をなす学修成果等の教育の質保証の具体的取組みを中心に紹介したい。

甲南女子大学の事例

まず「学修成果と内部質保証の取組み」と題して、令和4年度に当機構で認証評価を受審した甲南女子大学学長の秋元典子氏から講演があった。

同氏は、内部質保証の中で特に力を入れている教育の質保証について、学修成果の点検評価に係る取組みとして、4つの観点から詳細な説明があった。

①ディプロマ・ポリシーを見直すにあたってのポイントとして、「何ができるようになるか」を明示しているか、学生の進路におけるニーズを反映しているか、卒業時の理想像ではなく、最低限身につけるべき能力を記載しているかの3点を、具体的であることの判断基準としている。

②学修成果については、「みらいパス」というシステムを利用して可視化している。これはディプロマ・ポリシーを踏まえた学修成果をレーダーチャートで示したものである。これにより、学生は半期ごとに自身のディプロマ・ポリシーの達成度の状況を把握している。また、授業科目とディプロマ・ポリシーの関係を到達目標と4つの学士力「①知識・理解(基礎力)②態度・志向性(思考力・実践力)③汎用的技能(思考力・実践力)④統合的な学習経験と創造的思考力(実践力)」で明示したカリキュラムマップに基づき、次の成長に向けて、履修計画を立てている。

③授業改善のためのアンケートについては、全学生、全科目を対象に実施している。令和元年度までは、前期・後期の年2回であったが、早期に学生の学修成果を確認し、授業改善に繋げることを目的に令和2年度より中間確認を実施している。アンケートの結果は、授業ごとに集計し担当教員だけでなく全教職員及び学生に対して、全体の結果や改善点をフィードバックしている。

④アセスメントについては、全学科1年次生と3年次生を対象に、社会人基礎力であるジェネリックスキルを測定するためにテストを実施している。その結果を学生及び教職員にフィードバックすることで、学修成果を明示するとともに、教育課程や教授方法の改善に活用している。

これらの4つの取組みを推進することで、ディプロマ・ポリシーをはじめとした3つのポリシーを起点とする教育の質保証に取組んでいるとのことであった。

長崎外国語大学の事例

続いて、「教育の質保証システム構築への取組」と題して、令和3年度に当機構で認証評価を受審した学校法人長崎学院内部質保証担当理事、長崎外国語大学外国語学部教授の石川昭仁氏から講演があった。

同大学は、学修成果・教育成果の把握と評価に関するアセスメントプランとして、3つの方針について、大学全体(機関)のレベル、学部学科(学位プログラム)のレベル、授業科目及び授業のレベルの3つのレベルで行うこととした。また、これを質保証に向けたPDCAサイクルによる改革・改善プロセスのC(Check)として位置づけ、内部質保証推進協議会の基本方針並びに自己点検・評価委員会の実施方針により、自己点検・評価小委員会が点検・評価活動の一環として行うこととした。

例として、学位プログラムレベルでは、卒業時においてDPで求められている学修成果・教育成果の検討として、分析手法、利用するデータ、データ作成担当者(アセスメント実施者)、データ作成期間、分析実施者、分析完了期間を学科ごとに定めアセスメントを行っている。

学修成果の可視化については、Assessmentorというシステム上のカリキュラムマップを作成し、DPに関係する授業科目を、どの学期に、どの科目を学ぶのかが確認できるようになっており、ここでは履修中の科目、修得済みの科目、今後履修が必要な科目等も確認できる。学生は、科目ごとの教育目標とDPの達成度について、5段階で自己評価を行う。分析データ画面では、学科等の単位で、学生全体のGPA、GPT、自己評価、教員評価等が表示される。これは個人レベルのものと学科全体で集約したものがあり、それぞれの状況が把握できるようになっている、という報告があった。

教育の質保証のために学修成果をすべて可視化し把握することが困難であることは、今回の講演からも各大学で苦慮されていることがわかる。ターゲットを絞り可視化可能なものを各大学の学位プログラムごとに直接評価としてとらえ、そこを中心に進めると同時に、汎用的能力など可視化が難しい部分については、学生や卒業生のアンケートに加えて、実際に就職した先の企業アンケートなどで補いながら、適宜アセスメントの方法の見直しを行い、最終的には教育の改善につなげていく必要があろう。

大学における内部質保証の実質化を図るためには、人材の養成が必須である。昨年3月の中央教育審議会大学分科会質保証システム部会の「新たな時代を見据えた質保証システムの改善・充実について」(審議まとめ)においても、質保証を担う事務職員の果たす役割と資質能力の向上が重要である旨述べられている。

研修員の募集

当機構では、評価業務の実務経験、評価関連行事の運営への参画等を通じ、認証評価の意義・内容及び高等教育に係る法令や大学運営等について理解を深めるとともに、各大学における内部質保証機能の充実、評価業務の円滑な遂行に資する人材の養成を目的として、現在研修員を募集している。これは評価業務を通じて様々な大学を俯瞰的にとらえ、大学全体の質保証システムについて学べる好機であり、是非とも研修員の派遣についてご検討いただければ幸いである。

(常務理事・事務局長 伊藤敏弘)

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