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日本高等教育評価機構だより

令和7(2025)年4月23日分掲載

内部質保証の有効性
過去3年間の評価結果から

公益財団法人日本高等教育評価機構(以下「評価機構」という。)では、令和7年3月27日に評価機構ホームページにおいて令和6年度の認証評価の結果を公表した。平成30年度から始まった評価機構の第3期認証評価は令和6年度をもって無事に終了することができた。これを機会に受審校数が多い過去3年間の評価結果から、重点評価項目としての内部質保証が受審校において機能していたかどうかを振返ってみたい。

令和6年度認証評価の結果

令和6年度は、73大学、6短期大学の機関別認証評価を実施した結果、70大学と6短期大学が「適合」、3大学が「不適合」となった。「不適合」となった3大学について、1校は大学全体の収容定員充足率が著しく低く、財務運営に大きな支障があったためである。そのほかの2校中の1校は、中長期的な計画の有効性、学生の意見への対応、バランスが取れた財務運営に〈改善を要する点〉の指摘があった。もう1校は学修成果を定めておらず、点検・評価や改善へのフィードバックができていなかったことが要因であった。更にこの2校の共通点として、内部質保証の体制が構築されていないため、自己点検・評価の実施や内部質保証の機能性に多くの指摘が挙がった。

重点評価項目としての内部質保証

第3期認証評価がスタートした平成30年4月から、文部科学省の「認証評価制度の改善のための省令」(以下「細目省令」という。)が施行され、各認証評価機関は内部質保証を評価基準とし、重点評価項目として位置付けることが求められた。

評価機構は、「基準6.内部質保証」を設け、それに3つの基準項目「6―1.内部質保証の組織体制」、「6―2.内部質保証のための自己点検・評価」、「6―3.内部質保証の機能性」を設定した。内部質保証を重点評価項目とした評価では、三つのうちに一つでも基準項目が「満たしていない」のであれば、基準6も「満たしていない」とし、判定を「不適合」とすることとした。また、基準6以外の評価基準において〈改善を要する点〉の指摘があり、その内容が内部質保証の機能性に起因するものであれば、「6―3.内部質保証の機能性」においても指摘することとした。

内部質保証の体制

評価機構では、内部質保証を「自らの責任で自主的・自律的な自己点検・評価を行い、その結果をもとにした自己改善により、三つの方針を起点とする教育研究活動及び中長期的な計画を踏まえた大学運営全般の質を保証すること」と定義をしている。そのため、全学的な内部質保証に関する方針に基づく組織及び責任体制の構築がまず求められている。各年度の評価結果をみると、表1のように、「内部質保証の組織体制」の〈優れた点〉の件数は令和6年度が多く、内容としては各年度ともに質保証に関する各種委員会などの組織に学生や外部の有識者を参画させるなどの取組みが評価されている。例えば、「内部質保証のPDCAサイクルに学生評価員の意見を反映させる仕組みを取入れ内部質保証をより実質化していることは高く評価できる」、「内部質保証に関する方針、点検・評価委員会規程、外部評価委員に関する定めに基づき、学外有識者を点検・評価委員会の外部評価委員として委嘱し、毎年度、自己点検・評価の結果及び実施状況に関する外部評価を実施していることは評価できる」、「内部質保証を担保するためのチェック機能の一つとして、非常勤である監事が毎月2回ほどのペースで大学及び法人に対する監査を実施しており、内部監査室長とも連携した業務監査が充実している点は評価できる」など、大学が外部からの意見などを有効に活用し、質を保証しようとする姿勢が伺える。一方、〈改善を要する点〉は内部質保証の全学的な方針の定めや方針に基づく運用などの指摘が主な内容であった。

内部質保証のための自己点検・評価

前述のように、平成30年度の第3期では、内部質保証の最も重要な手段である自己点検・評価を基準項目として新たに設定し、自主的・自律的な点検・評価活動やその結果の共有とともに、IR(Institutional Research)の活用なども求めた。表1の指摘件数をみると、〈優れた点〉は令和4年度が多いが、全体として自己点検・評価やIRの諸活動が定着してきているためと推察することもできる。内容として、「毎年度の「自己点検・評価シート」、中長期計画に基づき単年度計画として策定している「行動計画」の評価を、いずれもエビデンスに基づいて記述しており、エビデンスに基づく評価を徹底している点は評価できる」、「80項目に及ぶ大学独自の点検項目を設けて、定期的に自己点検・評価を実施し、評価結果を数値化して課題を明確にして改善に取組んでいることは評価できる」など、特色ある自己点検・評価活動が挙げられている。また「IRセンターでは学内各部署から収集したデータを多様な視点でデータ処理を行い、その詳細な結果を毎年「IR年報」に編集して発行し、これをもとに学内の自己点検・評価及び改善の起点としていることは評価できる」、「各種アンケートの内容が具体的かつ緻密で、アンケート結果はIR推進室が中心となって統計学手法も用いて詳細に分析し、「教学改革会議」に報告を行い、PDCAサイクルを回すことに貢献している点は高く評価できる」など、IR活動を鋭意に進めていることがわかった。〈改善を要する点〉の数はほぼ同じであるが、指摘内容をみると、大学の現状あるいはエビデンスに基づかない記述や回答、規則どおりの運営がなされていないなど、自己点検・評価活動において正確性に欠ける指摘が主で、IR活動に関する指摘はほとんどなく、多くの大学がその必要性を認識していると感じた。

内部質保証の機能性

この基準項目では、学部、学科などの教育研究に加えて法人運営を含めた大学全体のPDCAサイクルが有効に機能しているかどうかを求めている。表1で示しているように〈優れた点〉の件数はどの年度もそれほど多くはない。質保証が有効であるか否かを測るためには一定の年数を要することもあり、特筆すべき優れた取組みはすぐには表れないことが一因と思われる。内容を見ると、「外部評価委員会が取りまとめた「外部評価報告書」を大学教育水準の向上や組織運営の活性化に生かしている点は評価できる」、「包括協定を締結している自治体に、大学の取組みに対する評価を依頼し、自治体から「評価・意見書」が提出されており、学外の評価・意見を取入れている点は評価できる」など、前述の組織体制との連動で、外部の有識者などが参画していることにより内部質保証が有効に機能しているとの評価が見受けられる。しかし、この基準項目ではほかの二つと比して、多くの〈改善を要する点〉があった。内部質保証の組織体制や自己点検・評価に課題があることを起因に機能性に対する指摘もあったが、大半を占めるのは内部質保証以外の基準で〈改善を要する点〉があり、その内容が内部質保証の機能性にも関連するための指摘であった。学校教育法や大学設置基準などの法令順守に関するもの、諸規則の整備に関するもの、学修成果の点検・評価に関するもの、学修環境の整備などに関するものなど、内容は多岐にわたっており、特に日々の大学運営に関する法令の遵守状況や規則との整合性などに関するチェック漏れがあるなど、十分な体制が構築されていないのが原因の一つであると考えられる。

内部質保証の更なる実質化へ向けて

過去3年間の評価結果において、「基準6.内部質保証」のどの基準項目にも〈改善を要する点〉がない大学の数をみると、令和4年度67校中51校(76%)、令和5年度70校中48校(69%)、令和6年度73校中64校(88%)だった。それらの数値から、大学の自主的な内部質保証の充実を支援するとい認証評価の目的が果たされつつあると看取できる。

令和7年度からは第4期認証評価がスタートする。第3期の評価システムを継承しつつ、大学の使命・目的のための内部質保証であることを強調し、その実質化を促進するために基準2へと変更した。また、大学の特色の進展に資する評価を更に強化するとともに、評価方法の効率化による負担軽減、フォローアップシステムの強化などを中心に評価システムの再構築を行った。評価機構は今後も大学の発展に資するよう内部質保証の更なる充実を支援していきたい。
(評価事業部部長兼評価研究部部長 陸鐘旻)

表1内部質保証の指摘の件数

※上段は〈優れた点〉、下段は〈改善を要する点〉の件数

R4年
(受審校数/67)
R5年
(受審校数/70)
R5年
(受審校数/73)
6-1.内部質保証の体制 2 3 9 14
4 0 4 8
6-2.内部質保証のための自己点検・評価 12 9 6 27
6 3 5 14
6-3.内部質保証の有効性 4 2 5 11
19 24 12 55

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